執事の手袋について解説

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執事と手袋の歴史|近世と現代の違いとは?

執事といえば、「白い手袋」のイメージがあります。しかし、実際にはすべての執事が常に白手袋を着用しているわけではありません。
この記事では、執事の白い手袋、そのほかの手袋などについての歴史や役割、現代における使用状況について詳しく解説します。

執事の白手袋の歴史と起源

19世紀のヴィクトリア朝時代、白手袋を着用するのは主にフットマン(給仕係)であり、執事はテーブルサービスの際に手袋を使用しませんでした。これは、ガラス食器やデカンタを扱う際に素手でしっかりと握る必要があったためです。手袋を着用すると滑りやすくなり、高価な食器やワインボトルの取り扱いに支障をきたす恐れがあったのです。
しかし、1918年のスペイン風邪の大流行をきっかけに、衛生上の懸念から白手袋の着用が一般的になりました。これにより、執事の白手袋は「清潔さ」や「格式」の象徴として広く認識されるようになったのです。
※諸説あります。

現代のバトラーサービスと手袋の活用

現在のバトラー(執事)は、状況に応じて適切な手袋を選択して使用しています。以下は、用途別の手袋の種類と使用シーンの例です。

執事の白い手袋
実際に使用している画像

白手袋:フォーマルな場面

儀式や公式な場面では、手首まである白い綿の手袋が使用されます。これは、衛生管理の目的に加え、格式や品格を表す意味も持ちます。結婚式、王室イベント、ホテルのVIPサービス、別荘管理などの場面で用いられます。

ニトリル手袋:デリケートな品物の取り扱い、食事など

高級アンティークや貴重な美術品を扱う際には、指紋や油分が付着しないよう、白または黒の薄手のニトリル手袋を着用します。また、食器洗浄や事前のテーブルセッティング作業などにも使用されます。

軍手、ゴム手袋:実務的な作業

執事の仕事は別荘の管理があり、水道メーターの確認や特には庭の落ち葉清掃などあります。
そういったときには安全性と機能性を優先してゴム手袋や軍手を使用します。

執事の手袋,レザー

レザー手袋:寒冷地や屋外イベントでの使用

寒冷地や屋外でのバトラーサービスでは、黒またはレザー手袋が使用されることがあります。

フック付きの白い手袋について

執事の手袋には、軍用や乗馬用に見られるフック付きの手袋は含まれません。フック付き手袋はグリップ力や固定力を高めるためのデザインですが、執事の手袋は通常、白無地の綿製または上質な革製が主流です。用途に応じて適切な素材が選ばれています。

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